インフルエンザウイルスの「変異」

インフルエンザウイルスは、変異しやすいことが特徴です。インフルエンザウイルスの変異についてご紹介します。

同じ亜型でも毎年少しずつ変化する

インフルエンザにかかった人は、感染したインフルエンザウイルスに対する免疫を獲得して抵抗力をつけます。予防接種もこの仕組みを利用したものです。
それでも毎年、インフルエンザが流行するのは、インフルエンザウイルスが変異しやすく、毎年のように少しずつ抗原性が変化するために、獲得した抵抗力で防げない場合があることも原因の一つです。
この変異は「連続抗原変異」または「小変異」と呼ばれ、この変異の幅が大きいほど免疫の効果は低くなり、感染して発症した場合の症状も強くなるとされています。

時に突然、フルモデルチェンジして新型が発生

A型は数年から数十年単位で、突然まったく別の亜型に変わることがあります。
毎年のように行われてきたマイナーチェンジとは違い、これまで人が感染したことがない新しい亜型のインフルエンザウイルス=新型インフルエンザウイルスが登場することになります。
この変異は「不連続抗原変異」または「大変異」と呼ばれます。大変異によって発生した新型インフルエンザは、多くの人が免疫を持っていないことから、通常の季節性インフルエンザよりも感染が拡大しやすく、世界的大流行(パンデミック)を引き起こす可能性があります。
しかし、世界的に流行が広がり、多くの人が免疫を獲得すると、新型インフルエンザも季節的な流行を繰り返すようになっていき、季節性インフルエンザとして取り扱われるようになります。

新型インフルエンザの世界的大流行

1918年から流行した「スペインインフルエンザ」(A/H1N1亜型)による死亡者は世界で2000万人とも4000万人ともいわれ、日本でも約40万人の犠牲者が出たと推定されています。
その後、1957年には「アジア風邪」 (A/H2N2亜型)、1968年には「香港インフルエンザ」 (A/H3N2亜型)、2009年には「インフルエンザ(H1N1)2009」が世界的な大流行を起こしています。

出典:国立感染症研究所感染症情報センター インフルエンザQ&A、新型インフルエンザに関するQ&A(厚生労働省)、鳥インフルエンザに関するQ&A(厚生労働省)、鳥インフルエンザと新型インフルエンザ(厚生労働省 健康局 結核感染症課)

文責:からだにいいこと